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村岡総本舗の小城羊羹
村岡総本舗の小城羊羹_b0197389_010152.jpg佐賀県小城市の名菓「小城羊羹」です。明治32年創業の村岡総本舗の伝統的な手法
でつくられた切り羊羹で、この村岡総本舗は小城羊羹の名を初めて使用した菓子屋
でもあります。

以下、パッケージからです。

小城羊羹の名は、村岡総本舗の村岡安吉によって名付けられました。
江戸時代、京都•長崎あるいは江戸で創製されたというわれる煉羊羹
そのままの、棹に流し一昼夜の後、裁断する伝統の製法と独特の小豆の風味、
やわらかな舌ざわりが小城羊羹の特長となっております。
切り出しのみずみずしい風味と、時の経過とともに表面が白く糖化した
シャリ感との両方をお楽しみいただけます。


村岡総本舗の小城羊羹_b0197389_0123581.jpg切り出した羊羹のエッジに見える白い部分が糖化したところです。実際、数日間に
分けて食べたのですが、日を追うごとに表面が糖化して、シャリシャリした食感が
出てきました。外はシャリシャリで、中はしっとりといった具合で、食感にも変化
があり味わい深いです。最初に切り出してから完食するまで、徐々に変化する「時
の経過を楽しめる菓子」とは最高です。


原材料:砂糖、小豆、寒天


原材料もシンプルで安心して食べられます。


村岡総本舗の小城羊羹_b0197389_0123174.jpg前回、承天庵の羊羹について書いたときにも載せましたが、羊羹といえば夏目漱石
です。村岡総本舗のサイトにも漱石について書かれています。

「あの肌合いが滑らかに、緻密(ちみつ)に、しかも半透明に光線
を受ける具合は、どう見ても一個の美術品だ」。
夏目漱石の心をとらえた羊羹(ようかん)について記した『草枕』の一節。
(村岡総本舗 HPより)

羊羹ほど抽象的な形態をした食べ物はないのかもしれません。これだけシンプルな
形に昇華されると視覚的にも不思議な魅力が出てきます。

過去の記事:承天庵の羊羹>> http://gopress.exblog.jp/14670427


村岡総本舗の小城羊羹_b0197389_010755.jpg味は思ったよりあっさりしていて美味しいです。同時に食べ比べたわけではないで
すが、とらやの羊羹と比べてもあっさりしてると思います。パッケージにもかなり
な拘りを感じます。紙の包みをほどくと経木が現れます。この経木をほどくと、
今度は竹の皮が現れ、その後にようやく黒々した羊羹が露になります。竹の皮は通
気性もよく、カビを防ぐ効果があるそうです。また、黒い小さな抽象体である羊羹
の肌にできる、竹の皮からなる細かなライン状のテクスチャも面白いです。

by g-press | 2011-02-22 00:16 | 食・たべもの
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